鞍陵会 高校25回 ニュース VOL.33
すずかけの風を感じて

25回生の皆様、お元気ですか?今年の鞍陵祭の当番幹事は、高32回、そしてテーマがこの『すずかけの風を感じて』です。
私自身三十数年前の高校生まで振り返ると、以後いろいろな体験をしてきました。その間、社会や経済情勢も大きく変化しました。高校や大学で何を学んだかはもちろん重要ですが、どういった環境にいたのか、またどんな友人がいたのかが、同時に大事だし、それが今の自分に繫がってきます。その時代のどんな風を感じたかだと思います。
私たちの年代は、会社でも家庭や地域でも若手を育てる立場にある方が多いと思いますが、そこでリーダーシップを発揮して、次世代のため住みやすい世の中をつくる責務があります。社会生活のルールを無視した言動や道徳観の欠如は若者たちだけでありません。モンスターペアレントたちは人の親なのです。
今のガソリン、鉄、食料品等の大幅な値上げが、私たちの生活をこれ以上苦しめないこと、万が一でも第3次オイルショックということにならないよう願っています。
牟田 淳一


健康について考える
暑い夏がやってきました。みなさんも私と同じように老体にむち打って、仕事に家事に励んで居られることでしょう。
さて、私といえば、心は少年(乙女)のままですが、小学校の栄養職員になって早三十年たちました。
今回は、健康について何か書くようにとのことでしたが、それは、お医者様、看護師さんに任せ、私たちが子どもだった頃の食生活と、これから私たちの年金を担ってくれる?子ども達の食生活についてお話ししたいと思います。
人は一様に自分たちの子どもの頃は良かったといいます。どの世代も昔を懐かしむ気持ちは変わりないようです。
食生活においては、私たちが子どもの時代というのは、昭和三十年後半から昭和四十年代後半までです。昔からのご飯にみそ汁、魚、豆、旬の野菜、芋、それに油、肉が我々庶民の間でも食べられるようになり、洋風の献立が食卓に並ぶようになった頃です。ハンバーグ、シチュウ、スパゲティと心躍らせて食べたものです。それまでの食事に肉、油を加え、おかずの量が増え、主食であるご飯の量が少し減ることで、とても栄養バランスの良い食事になったのです。それなのに、今日でも、必要以上にご飯の量を減らし、おかずをたくさん食べる方がよい、と考えている人が多いのは残念なことです。また、私たちは、幼い頃から食卓に並んだものは残さず食べるように躾けられてきました。食べ物を無駄にするなどもってのほかでした。親たちは、どんなに忙しくても家族のため食事を用意し、そろって食卓を囲んだものです。
ところが、今はどうでしょう。確かに今の親も、みんな忙しくしています。今でもきちんと食事の支度をし、その大切さを伝えている家庭がほとんどですが、中には信じられない家庭もあります。朝食を食べない子どもが多いことは皆さんご存じだと思います。親たちもちゃんと食べてほしいと思っています。しかし、ごく最近は、子の親である自分たちには朝食を食べる習慣がないから、子どもにもその習慣を押しつけている家庭もあるそうです。ちなみにその子は、離乳食を終えたばかりだそうです。
嫌いなものは残す、マナーには無頓着、箸が正しく使えない、ジュースや清涼飲料水をお茶がわりに飲むなど、今の子ども達は、私たちがいたいけな子どもだった頃とは様変わりしています。
正しい食生活を身につけているのは私たちの世代まで、また乱れ始めたのも私たちの世代からです。私たちの子ども達の世代は、正しい食生活を身につけていません。今からでは遅すぎます。これからは、孫達の世代の食生活は、ジジ、ババが責任もって正しく導きましょう。
「昔の親は子どもを大事にしていた、今の親は子どもを大事にしていない」と赤塚不二夫大先生はいっておられます。これからの子ども達は大事に育てましょう。
堀(宮崎)多賀子


2008年7月