鞍陵会 高校25回 ニュース VOL.19

「いつもの…出来事」
8月4日「いこいの村」の打ち上げ終了後、いつもの仲間と夜の街を徘徊し、帰宅したのが午前3時。寝床と化したソファでいつものように眠りについたが、あまりの寒さで起こされたのが午前6時。「真夏なのに、なんでこんなに寒いの。きのうはあんなに汗をかいたのに、今日は冬?」などとアルコールに侵された私の頭は、ほとんど思考力ゼロ。寝ぼけた頭で毛布を探そうとした瞬間、エアコンと扇風機がフル回転していることに気付く。ふと横を見るとソファの下で愛犬がぐったり。あわてて触ってみるとすっかり冷たく固まっているありさま。「しまった」と思った瞬間、行動すばやく毛布で全身摩擦。なんとか元気そうになったものの、同じようなことで前科のある私は、今後の展開を予想することは容易なことだった。
やがて起きてきた家族に「なんか、ワンちゃん体調悪いみたい」と取り繕ってみたものの、すでに察している様子。案の定、愛するワンちゃんは脱水症状をおこし、入院する羽目に…。点滴を打って回復したが、妻が1日中抱きかかえている状態。家族の冷たい視線を感じながら名誉挽回とばかりに必死にワンちゃんのお世話。その甲斐あって数日でいつものペースに戻った。そして我が家に平和が訪れ一家団欒を迎えたある夕食どき、妻が珍しく私のコップにビールを注ぎつつ「鞍陵祭お疲れさまでした。」とやさしい一言。これでやっと私も鞍陵祭が終了した事を実感できた次第でした。ワンちゃんごめんなさい。

みなさん、ご協力本当にありがとうございました。お疲れさまでした。
3年の長期に渡り準備してきました鞍陵祭も無事終了致しました。一人ひとりの力がこんなに大きな力になるとは、私自身本当に想像を絶する程、感銘を受けました。156名もの大勢の参加者。当日来れなかった人達からは暖かい励ましや声援、或いは目に見えないちょっとした気配りや心遣い、本当に嬉しい限りです。そういう暖かい友情のもとで一人ひとりの役者がそれぞれの役を見事に演じ、鞍陵祭という舞台で活躍してくれました。そして見事に成功を納めました。時には、ハラハラ、ドキドキ心配もしました。悩み苦しんだ時期もありました。でも最後はしっかりと予想を遥かに上回る結果を出してくれました。なによりも嬉しかった事は、我々のモットーである『暖かい雰囲気で心地よい鞍陵祭』これが見事に会場の皆様方に伝わった事です。「今年は雰囲気が少し違う、一生懸命やっている姿が良くわかる。」などとお褒めの言葉を沢山いただきました。一生に一度のおもてなしが伝わったのです。皆様の暖かい心が通ったということです。まさに25・50回生は一つになれました。大成功なのです。翌日の片付け終了後、二人の副実行委員長の流した涙が、まさにすべてを物語っていることと思います。また私自身、言葉では言い尽くせないほど感激致しました。クライマックスで、気球に灯った幻想的な灯かりを見た瞬間、一切の雑音が遮断され、なぜか自分だけの世界に引き込まれていきました。そして過去のつらい想い出が走馬灯のように脳裏をよぎり、感慨深げに我を忘れ、思わず感傷に浸っている自分がいました。ほんの一瞬の出来事でしたが、三年間の苦労がこれで報われたかのように、この成功をかみしめていました。
しかし私としての心残りが一つあります。それは、鞍陵祭終了後ニ次会会場に参加できず、そのまま帰られた方々にお礼の言葉が言えなかった事です。ここでこの紙面をお借りして改めて御礼申し上げます。本当にお疲れさまでした。そしてありがとうございました。心配だらけの鞍陵祭。くじけそうになった鞍陵祭。苦しかった鞍陵祭。後悔だらけの鞍陵祭。暑かった鞍陵祭。楽しかった鞍陵祭。………そしてあなたの鞍陵祭。
鞍陵祭は終わりました。しかしこれからが本当の始まりなのです。我々は仲間として友人として生涯を通じてのお付き合いが始まるのです。『たかが鞍陵祭・されど鞍陵祭』…こんなすばらしい友情を残してくれた我々同窓会に感謝し、巻頭の挨拶と致します。本当にありがとうございました。


2001年鞍陵祭実行委員長 吉田 祐司

2001年9月