鞍陵会 高校25回 ニュース VOL.12
ときめいた刻 ときめく時
ときめいたあの頃 ときめく今

昨年末から今日まで公私共に多忙を極め、心身共に披露困憊した体を癒す為、旅行に出かけました。
五木寛之の「人生の目的」などを抱えすこし暖かい南の方へ行きました。
灯台の光と月明かりに照らされた夜の海はとても幻想的で現実の世界から隔離させてくれました。
時折聞こえてくる奇妙な物音が鯨の鳴き声かと思うとなおさらでありました。
【逆境のどん底から、自己を信じ、努力をつづけて成功したという人は、私に言わせば幸運な人である。そもそも「自己を信じる」ということは至難のわざだ。自分を信じようと決意したとしても、なかなかそうはいかない。自己嫌悪ならほとんどの人にできる。自己を信じようと決心してそうできた人は、そうゆう前向きタイプに生まれてきたことを謙虚に感謝すべきだろう。まして努力ができる性格を与えられたことは、周りじゅうの人に、「自分だけ恵まれすぎていて申し訳ありません」と謝って歩いていいくらいの幸運ではないか】
月明かりに照らされながら幻想的な雰囲気の中で読んだ五木寛之のこの言葉に心うたれながら眠りにつきました。
何を思ったのかその時に見た夢は世界の最高峰といわれるチョモランマ登頂の夢でした。風雪にさらされ苦渋に満ちた私の姿が写しだされその先には頂上が見えます。残りわずかな道のりを懸命に、もがき苦しみながら登っている姿は今の私の心境でしょうか。次ぎの瞬間登頂に成功し満足げにタバコをふかしている自分の姿がありました。
目が醒め窓の外から見える海の色は昨夜とうってかわって穏やかに太陽の光で輝いていました。例え夢でも登頂できたという満足感と自分は努力できる人というやや刹那的な自信がその日を幸せにしてくれました。

翌日もひたすらその余韻に浸りながら感傷的になっていた時、一本の電話が私を現実に引き戻してくれました。
「祐ちゃん、わたし、ニュースの原稿できた?え〜まだ。明日までよ!じゃぁね。」現実はひじょうに厳しいものです。しかしチョモランマを征服できた私は、前のような苦労を感じて無いのに気がつきました。ひょっとしたら努力ができる人になったのかもしれません。
「自分だけ恵まれすぎていて申し訳ありません」と謝って歩いていいくらいの幸運感を感じながら今筆をとっている自分が不思議です。あの空と海、そして夢に感謝します。

賛否両論、色々と物議をかもし出した「集まろう会in筑豊(決起大会)」も無事終了いたしました。筑豊地区をはじめ近隣支部の方々にも出席いただき総勢47名という予想を超えた数字は我々に自信を与えていただきました。
五月に開催される宮田鞍陵祭を皮切りに、残り1年4ヶ月の間で消化すべき事項が数多くあります。会をスムーズにかつ平和的に運営するためには本部の会長並びに幹事長に我々の真の姿を見ていただくことでした。外部とのコミュニケーションなしにお互いの「我」を通す事は我々の会の主義に反すると考えています。
これからがいよいよ正念場です。明るく楽しく有意義に展開していこうと思っています。今後とも皆様の変わりないご協力を切にお願い申し上げ巻頭の挨拶といたします。
2001年鞍陵祭実行委員長 吉田 祐司


2000年4月